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2012-03-31(Sat)

渡辺ペコ『にこたま』②

にこたま(2) (モーニングKC)




あらすじ

あっちゃんという恋人がいながら高野さんを妊娠させてしまった晃平は、
二人に気を使わなければと右往左往する。

ある日あっちゃんは、勤めている弁当屋の用事で、
実家に野菜の仕入れの相談に行くことに。

一方、事情を知らない晃平は、
「ちょっと実家に戻ります」と言う置手紙を見て呆然とする。

実家から戻ってきたあっちゃんは元気よく仕事へと向かうが、
体調に異変を感じ、産婦人科に行く。


感想・みどころ

2巻では、1巻では描かれなかった高野さんのことが少しずつわかってくる。

精神的に不安定になっているのか、夜中に晃平に電話をかけてきたり、
普段は無表情だけど友人の子供を微笑んで抱いたりしている。

あっちゃんも体調が悪いこともあってか、
悪いことを考えたりしてしまう。

前は晃平に味方してくれたむるたんは、今回は口答えする。
晃平にしかられるのだが、それも晃平の妄想。

晃平が「ちょっと実家に帰ります」という置手紙を見つけてからの
2~3ページが最高に笑えた!!!

「100パーセントの信頼も
 100パーセントの恋心も
 そんなものないんだな」


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2012-03-30(Fri)

渡辺ペコ『にこたま』①

にこたま(1) (モーニングKC)




あらすじ

浅尾温子(あっちゃん)と岩城晃平は、
交際9年、同棲5年のカップル。

30歳を目前に、あっちゃんの友人達は仕事に結婚に恋愛に大忙し。
あっちゃんとコーへーは仲がいいが、結婚の気配は全く無い。

ある日の昼休み、晃平が勤めている弁理士事務所に戻ると、
上司の女性、高野ゆう子(高野さん)が机に突っ伏していた。

もしかしたら妊娠しているのではと思った晃平は、
続けて次のよう訊く。

「それって俺の子?」

思い悩んでいた晃平だったが、
ある日の晩に、あっちゃんに妊娠のことを告げる。


感想・みどころ

30歳目前の、ぐらつく心境を描いた作品。

物語の設定や状況を考えると重たそうだが
ぜんぜんそうならない理由に一つは、
あっちゃんのさばさばした(友達には「冷めてる」とも言われている)性格のせいだろう。

もうひとつは、ちょこちょこさしはさまれる笑いせいだろう。
このさりげなーく入ってくる笑いのレベルがものすごく高い!!

晃平とむるたん(熊?のぬいぐるみ)との掛け合いも面白い。
晃平の妄想での掛け合いなのだけど、晃平のことをフォローしてくれる。

「晃平はどうしたいの?」

2012-03-29(Thu)

ヤマシタトモコ『サタニック・スイート』

サタニック・スイート (アフタヌーンKC)




あらすじ

未発表策を含むヤマシタトモコの短編集。

「edge of her」:両親が借金を抱えて夜逃げした小春は、叔父さんの家に身を寄せる。

「イナズマ」:横やんの幼馴染のイナズマは、野球部の四番打者だった。ある晩、イナズマはバットを持って出かけ、それっきり消えた。

「サタニック・スイート」:伏黒覚(15歳の女の子)は、父親が借金を抱えて蒸発してしまう。魔法使いである彼女は、やってきた借金取りの会社で働くことになる。

「ねこぜの夜明け前」:久司裕之はお化けが見える。唯一の友人はお化けのめばる。そんな久司の前に、同じようにお化けが見える女子高生の井沼梢が現れる。

「ビューティフルムービー」:友達の友達の友達に恋人を寝取られたユカ。映画館での仕事中に、熱心に映画館に通う男に興味を抱く。

「MUD」:退屈な毎日を過ごす女子中学生の頌子。顔がタイプの塾の先生のスマホを拾い、先生の性癖を知る。


感想・みどころ

どの話の主人公も、不幸な境遇にいるか、毎日の生活に退屈している。
だけど、不幸な境遇にいるほうが、バイタリティが強い。

初期の作品は、なんだか達観しているというか、
くたびれているといった作品。

その中では「サタニック・スイート」がちょっと他とは違っている。
頌子はポジティヴというか少しぶっ飛んだところがあって、
魅力的なキャラクター(この作品はキャラがたってる)。

「MUD」はなかなかぶっ飛んだ恋愛もの。
「えろいもの」を描こうと思っていたらしいが、
危なっかしくてちょっとおバカな作品。

「がんばりますよっ!
 メシのためなら!」


2012-03-28(Wed)

ヤマシタトモコ『BUTTER!!!』④

BUTTER!!!(4) (アフタヌーンKC)




あらすじ

ダンス部は文化祭のときに着る衣装を、
端場の友人の幼馴染の米原美也(ヨネ)に依頼する。

ヨネはいったんは引き受けると言ったものの、
やっぱりやめると言い出す。

本人がやりたくないと言っているのだから仕方ないと他の部員たちは言うが、
夏は納得がいかず、本人に直接会って事情を聞こうとする。

衣装も無事に決まり、本番のステージに立つ部員たち。
1回目のステージを無難にこなすが、高岡には不満があった。


感想・みどころ

高校生くらいのときって友達づきあいでいろいろ悩んだりするものだけど、
今になって考えてみると些細なことだったような気がする。

この作品のキャラクターたちも他人との接し方について、
それぞれ思い悩む。

要するに、特別な高校生を描いた作品ではなく、
ごく普通の高校生を描いた作品ということ。
ただ、部活がちょっと特別なだけ。

そんなわけで楽しく部活をやってきたわけだが、
高岡はその楽しさに不満を感じてしまう。

好きなことを本気でやる、その先にある楽しさを求めるようになる。

「…ぼくらもっとできるんじゃないかと思ったんだ
 ……どうだろ」


2012-03-27(Tue)

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』④

テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)




あらすじ

次期皇帝となる予定であった、アエリウスが死ぬ。
ハドリアヌス帝は取り乱し、ルシウスは皇帝を落ち着かせるため、風呂に誘う。

落ち着きを取り戻した皇帝は、ルシウスに大役を命じる。
しかしルシウスは、いつものようにタイムスリップしてしまう。

皇帝との対話中にタイムスリップしてしまったルシウス。
急いで戻ろうとするが、どうしてももとの時代に帰ることができない。

今回ルシウスがやってきたのは海辺の温泉街。
ルシウスはそこで、古代ローマ狂の大天才(美女)小達さつきに出会う。


感想・みどころ

いつものようにタイムスリップして日本の温泉街にやってきたが、
いつものようにもとの時代に帰ることのできないルシウス。

どうにかして戻ろうとして、足湯に全身をつからせたり、
野菜の洗い場につからせたりするが、どうしても戻れない。

さつきの説得もあり、温泉旅館で働くことになったルシウス。
板前の職人技に感心し、テレビに驚嘆する。

はたして、ルシウスは古代ローマに戻ることができるのか、
そしてさつきとの仲はどうなるのか。

「シツタタマース
 オトーイア
 イタターマス」


2012-03-26(Mon)

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』③

テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)




あらすじ

肯定から厚い信頼を得たルシウス。
そんなルシウスを快く思わない人々もいた。

陰謀によって、火山の温泉保養地へと行くことになったルシウス。
そこで山賊に襲われるが、温泉のおかげで仲良くなる。
ルシウスはここである計画を思いつくが、石につまずいて溺れてしまう。

日本温泉街へとタイムスリップしたルシウス。
その温泉街は、ルシウスが計画していたものよりもはるかに優れたものだった。

そのほか、仮説浴槽設備や、成金趣味の浴場建設を依頼されるも、
いつもどおりタイムスリップして困難を乗り越える。


感想・みどころ

武芸にも秀でたローマ人のルシウス。
温泉街の射的では見事全ての矢を的の真ん中に命中させ、
不細工なぬいぐるみをゲット!

だが、ふらりと入ったラーメン屋でラーメンを一口食べ、
「なぜ平たい顔族だけこんなに美味い物を開発できたのだっ!?」
と涙を流しながら驚く。

そんなルシウスも、同士とも呼べる青年に出会う。
ルシウスの古代ローマの浴場建築の知識に感激した青年は、
ルシウスのことを「先輩」と慕う。

時代も場所も隔たっていても、ルシウスと青年は、
お互いのことを励みにして技師の道を究めていく。

「神です!」

2012-03-25(Sun)

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』②

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)




あらすじ

仕事に夢中で、嫁に逃げられてしまったルシウス。
今度は日本の田舎にタイムスリップし、豊穣のお祭りを体験する。

その後も、さまざまな困難に直面しては、
日本にタイムスリップし、その経験を生かした困難を乗り越えていくルシウス。

そしてそのたびに名声を高めていくルシウスは、
肯定から浴場建設を頼まれることに。


感想・みどころ

浴場建設技師として名声を高めていくルシウスも、
私生活では散々な目に。

妻に逃げられ、その妻は別の男の子供を身ごもっていて、
さらには男色家と誤解される。

雑念を振り払うように、クソ真面目に仕事に没頭するルシウス。
女好きなけいニオスに腹を立て、
自分のせいで客の入りの少なくなった昔ながらの浴場の窮状に、涙を流す。

そんなルシウスも、ウォータースライダーで遊びたいという、
お茶目な一面を持っていたりする。

「よし!! ならば私も後でじゃんじゃんやるぞ!!」

2012-03-24(Sat)

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』①

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)




あらすじ

古代ローマ、公衆浴場建築技師のルシウスは、
設計案が時代遅れとの理由で採用されず憤った。

気分転換にと友人と公衆浴場に来たルシウスは、そこでおぼれてしまう。
目を覚ましたルシウスがいたのは、昭和30~40年代の日本の銭湯だった。

ルシウスはそこで、文字通りカルチャー・ショックを受ける。
再び溺れて古代ローマに戻ったルシウスは、
タイムスリップした先での風呂の経験をもとに浴場を設計し、名声をえる。

ルシウスは風呂の設計の仕事を請けては不注意で溺れ、
日本にタイムスリップし、そこでの風呂の経験を生かし、
浴場を作っていく。


感想・みどころ

阿部寛主演で映画化されてしまう風呂マンガ。
(あらすじをかために書いてしまいましたが、ギャグマンガです。)

タイムスリップするたびに、平たい顔族(日本人)の風呂文化の高さに驚くルシウス。
そのリアクションがいちいちでかい(イタリア人っぽい?)。

ルシウス自身はタイムスリップしているとは想像だにしないルシウス。
常に大真面目で、真顔で、勘違いしまくる。

ちりばめられたギャグに、作者のセンスが光る。
ためになる風呂コラムつき。

「夢だけど
 夢じゃなかった」


2012-03-23(Fri)

萩尾望都『なのはな』

なのはな: 萩尾望都作品集 (コミックス単行本)




あらすじ

3・11以降に書かれた作品集。

「なのはな」:ナホはフクシマの小学6年生。ばーちゃんはあの日浜に行き、帰ってこない。ナホは夢の中でチェルノブイリにいるばーちゃんと少女に出会う。

「プルート婦人」:プルート婦人は絶世の美女。とてつもないエネルギーを持ったプルート婦人は、人類に死をもたらす。

「雨の夜――ウラノス伯爵――」:ウラノス伯爵は、人々に富をもたらす。人々は危険と知りつつも、その誘惑からのがれられない。

「サロメ20XX」:人々に楽しみをもたらしたサロメ。しかし、時が来るまで、地下に閉じ込められることになった。

「なのはな――幻想『銀河鉄道の夜』」:「なのはな」の続編。ナホはジョバンニ線の列車に乗り、ばーちゃんと再会する。


感想・みどころ

萩尾望都の描く、あの日以後の世界。
その焦点は地震そのものよりも、原発問題だ。

真ん中の3つの短編は、原子力エネルギーについての話。
そのエネルギーは人類を魅了するが、破滅ももたらす諸刃の剣。

それを作り出したのは人類であり、
そしてそれにとらわれてしまう人類のおろかさが描かれる。

「なのはな」とその続編は、フクシマで暮らす少女を描いた物語。
その傷は深く、容易に癒されるものではない。
それでも、視線は前へ、未来へと向いている。

「あなたは…チェルノブイリにいるあたしだね?
 あたしはフクシマにいるあなた」



2012-03-22(Thu)

浅野いにお『おやすみプンプン』⑨

おやすみプンプン 9 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

数年ぶりに田中愛子に出会った関と清水。
同じ頃、プンプンと幸は出版社にマンガを持ち込むが、ダメだしをされる。
プンプンはその後、震災の影響でふさぎこんでしまう。

関は毎日無目的に生きていた。
そんな関と清水の過去も明らかに。

プンプンと幸は、不動産屋の社長たちとお花見をすることに。
社長はお店で万引きと間違われ、大怪我を負ってしまう。

プンプンと幸は険悪になり、喧嘩別れしてしまう。

再び一人ぼっちになったプンプン。
開き直ったプンプンは自動車教習所に行き、片っ端から女の子に声をかける。

そこでプンプンは、田中愛子に再会する。


感想・みどころ

怪しげなセミナーの代表の星川としきが都知事選に立候補したり、
プンプンガ震災でふさぎ込んだりと、
現実の出来事が影をさしている。

関と清水にも転機が訪れる。
いつも関にくっついていた清水だったが、
関の便利屋の仕事についていった先で星川としきに出会い、
関と一緒に帰るのを拒否する。

得になんてことの無いような、
平穏な日々がつづくのかと思いきや、
そんな日々は突然終わりを告げる。

「そしてその晩
小野寺プンプンは死んだのです」




2012-03-21(Wed)

浅野いにお『おやすみプンプン』⑧

おやすみプンプン 8 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

不動産屋の社長に連れて行かれたバーで酔ったプンプンは、
バーで出会った蟹江梓の姉の友人の南条幸の部屋で目を覚ます。

その日は幸が起きる前に部屋を出るが、
次の日に街で出くわす。

幸はグループ展の作品の感想を書くスケッチブックにプンプンが書いたことに対して、
興味を持ち、絵本の原作を書いてほしいといっていた。

プンプンは幸との出会いによって変化し、
ついに自分の殻から出て、三角形からもとのプンプンの姿に戻る。


感想・みどころ

世捨て人のようなプンプンを救ったのは、
プンプンがこれまで出会ってきたような女性とはタイプの違う幸だった。

思ってることをずけずけと言い、芯が強いと同時にの輪さも持っている幸に、
プンプンは次第に惹かれていく。

原作者と作画者として二人で一つになろうとするプンプンと幸。
それぞれの心の闇を互いに分け合うことで、
前に進もうとする。

だけどプンプンの心はどこか満たされない。
相変わらず変な神様は出てくるし、心のどこかに田中愛子の影がちらつく。

「…ひとりでいじけたって、普通は誰も助けてくれないんだから……」

2012-03-20(Tue)

浅野いにお『おやすみプンプン』⑦

おやすみプンプン 7 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

他界したプンプンママ。
プンプンは翠から渡された手紙によって、
プンプンに送られてきていたプンプンパパからの手紙は、
プンプンママが書いていたということを知る。

プンプンのもとを訪れるプンプンパパ。
プンプンは一緒に住まないかと言われるが、
一人で暮らすと答える。

フリーターになったプンプン。
バイトの帰りに乗った電車から、駅のホームに田中愛子の姿を見かける。
プンプンはその駅に部屋を借りて暮らし始める。

自分の殻に閉じこもっていくプンプン。
そしてとうとうプンプンは、三角形になってしまう。


感想・みどころ

プンプンのために、プンプンパパの名でプンプンあてに手紙を書いていたプンプンママ。
プンプンはその事実を知って、プンプンママがどんな人だったのかわからなくなる。

そこに登場するプンプンパパ。
昔と変わらぬ陽気さが、プンプンに表現できないような怒りをもたらす。

そんな、人生を半ば諦めたかのようなプンプンにとって、
唯一ともいえる心の救いは田中愛子の存在。

このマンガのヒロインなんだけど、相変わらずほとんど出てこない。

自分の殻に閉じこもるという重い事態を、
三角形になってしまうことで表現したっていうのは、
意表をつかれたというかとにかくすごい!

「プンプンは今日も、とっても疲れました」


2012-03-19(Mon)

浅野いにお『おやすみプンプン』⑥

おやすみプンプン 6 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

高校生になったプンプン。
同級生の蟹江梓にデートに誘われていた。

プンプンママは病気で入院することに。
病院で晴見俊太郎(プンプンの小学校の同級生)と出会い、
荒んだ心が少し癒される。

プンプンは蟹江梓と、蟹江の姉たちのグループ展に行く。
その帰り道、プンプンは蟹江に迫り、嫌われる。

プンプンママは精密検査で癌が見つかる。
2年後、プンプンママは他界する。


感想・みどころ

プンプンの高校生編だけど、あっという間に終わってしまう。
プンプンの高校生活は、平穏に、無為に過ぎていく。

プンプンはグループ展で蟹江の姉友人の絵を見て、
小学生のの時にみんなと見た星空を思い出す。

そのときの「みんな、どこかに行ってしまいました」。
だけど、一番変わってしまったのはプンプン自身だろう。

この星空と対応するように、高校の屋上でプンプンは空を見上げる。
自分の醜さを思いながら見上げた空は、それとは対照的に穏やかに晴れ渡った空だ。

「プンプンは――
 母親を最後まで好きになれませんでした」


2012-03-18(Sun)

浅野いにお『おやすみプンプン』⑤

おやすみプンプン 5 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

進学校に合格したプンプン。
だが、何の感慨も湧かない。

雄一は働いていた陶芸教室の生徒の30歳の既婚女性と関係を持ち、失踪していた。
そして相手の旦那に慰謝料を請求されていた。

プンプンママは自宅を売って、雄一の慰謝料を払うことにする。

ひどく落ち込む雄一の恋人の翠。
悲しみを紛らわせるため、プンプンに迫る。

一方、高校へは進学しないことにした関。
清水を巻き込んで、便利屋を始める。


感想・みどころ

少しずつ、着実に年を重ねていくプンプン。
それとともに、苦悩や虚無感も大きくなっていく

田中愛子との決別を心に決めたプンプン。
しかし心の中では、田中愛子の影がどこかにちらつく。

人間の心の醜い部分を見てくプンプン。
プンプンの心の闇は深まっていくばかり。

新しい家に引越し、高校に入学したプンプン。
新しい日々が始まる。

「これからは何があろうとも誰にも頼らず一人で強く生きてゆくのです!!
 …強く、生きてゆくんです」


2012-03-17(Sat)

浅野いにお『おやすみプンプン』④

おやすみプンプン 4 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

雄一は、陶芸教室の生徒の娘との間にあった過去を、翠に打ち明ける。
その過去は雄一に重くのしかかり、彼を自暴自棄にさせる。
翠はそんな雄一を受け入れる。

バドミントン大会当日。
矢口は決勝戦までこまを進める。
対戦相手は矢口の後輩で、プンプンの同級生の小松。

試合は矢口リードで進むが、足を怪我して棄権する。

プンプンは試合会場に来ていた田中愛子と久々に話す。
矢口とは住む世界が違うと感じていた愛子は、
プンプンに今から鹿児島に行こうと言う。


感想・みどころ

プンプン、雄一、愛子。
それぞれに心に闇を抱えた彼ら。
どこか満たされぬまま、、時が過ぎていく。

それと同時に唐突に現れるシュールな絵、下品な言動、はどんどん加速する。
巻を増すごとにすごいことになっていく。

「さようなら、…愛子ちゃん」

2012-03-16(Fri)

浅野いにお『おやすみプンプン』③

おやすみプンプン 3 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

中学生になったプンプン。
一緒に鹿児島に行く約束を破って以来、
プンプンは田中愛子と一度も口をきいていないプンプン。

田中愛子はプンプンの部活(バドミントン部)の先輩の矢口と付き合っていた。
いたたまれない気持ちになるプンプン。

ある日の帰り道、プンプンは矢口に田中愛子との恋愛の相談を受ける。
その中で、過去に田中愛子と何かあったのかと問われるプンプン。
プンプンは田中愛子のことが好きだと告げる。

そして矢口は、次のバドミントンの大会で優勝できなかったら、
田中愛子のことを諦め、優勝したら自分のものだとプンプンに言う。

一方雄一は、プンプンママの世話をしていた看護師の大隈翠と偶然再会する。
翠は雄一に好意を持っているが、雄一はなぜかかたくなに断る。


感想・みどころ

物語はプンプンを軸として進んでいくが、
3巻になるとプンプン以外のキャラクターについての話が増える。

プンプンの小学校からの同級生の関や清水の話があったり、
雄一についての話が出てくる。
(3巻の後半になるとプンプンは全然出てこない。)

ぷんぷん退く脳は深まっていくけれど、
そこに割り込むかたちで、雄一の過去についての話が語られていく。

…ってどういうことかというと、
関や清水のエピソードや雄一のエピソードは、
プンプンのエピソードとは直接関係しないということ。

話が一直線に進もうとするのを拒むようにして語られていく。


2012-03-15(Thu)

浅野いにお『おやすみプンプン』②

おやすみプンプン 2 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

拾ったビデオに出てきた工場に出てきた工場に、
現金を探しにやってきたプンプンたち男子グループ+田中愛子。
プンプンはそこで恐ろしい体験をする。

1学期の終業式の日に、田中愛子と鹿児島に行く約束をしていたプンプン。
だが、待ち合わせ場所に行く決心がなかなかできずにいた。
そんなとき、プンプンママが病院の非常階段から落ちたと言う連絡が入る。


感想・みどころ

苦悩するプンプン、
悲しむプンプン、
ふてくされるプンプン。
このようなプンプンの感情は、涙や汗や擬音といった、
いわば記号によって表現される。

それに対して、他のキャラクターの感情は表情として描かれることによって読み取られる。
たとえば、プンプンを待つ田中愛子の顔が見開き2ページ使って描かれている。
この感情を表現した表情の絵はプンプンの絵と正反対だ。
そんなとこが、この作品のミソなんだと思う。

「プンプンは―― わけもわからず涙が止まりませんでした」

2012-03-14(Wed)

浅野いにお『おやすみプンプン』①

おやすみプンプン 1 (ヤングサンデーコミックス)




あらすじ

プン山プンプンは小学5年生の男の子。
プンプンは転校生の田中愛子に一目ぼれする。

プンプンパパとプンプンママはケンカが絶えない。
ある日の朝、プンプンが起きると、リビングはめちゃくちゃになっていて、
プンプンママは頭を怪我して倒れていて、
プンプンパパに強盗が入ったと言われる。

プンプンママは入院し、プンプンパパは帰ってこない。
プンプンはしばらくの間、母方の叔父の雄一と暮らすことになる。

一方学校では、プンプンは田中愛子と次第に親密になっていく。


感想・みどころ

何が驚いたかって、プンプン(とその家族)の姿。
変な鳥みたいな、落書きのような絵で描かれている(表紙の絵がプンプン)。

他の人物はちゃんと人間の姿をしているのに、
なぜだかそんな変な姿をしている。
しかも物語の中でそのことに全く触れられない。

さらには担任の先生がいきなりめちゃくちゃオーバーなリアクションをしたり、
CG処理された変な神様が出てきたりする。

普通のマンガの絵にいきなり出てくるこれらの絵。
好きな人はめちゃめちゃ好きだし、嫌いな人は全くダメ、というような作品。

「神様神様チンクルホイ」

2012-03-12(Mon)

ヤマシタトモコ『BUTTER!!!』③

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)




あらすじ

背が高いことがコンプレックスの柘。
他人(とくに男子)の視線を気にして、人前に出ることをためらっていた。

そんな柘だったが、必死に自分を元気付けようとする夏や、
中学校からのいじめっこに立ち向かう端場に感化され、変わる決意をする。

ダンス部はプロのダンサー、宇塚のレッスンを受けることに。
初めてやるワルツに戸惑いながらも、ダンスの楽しさの真髄を教わる。

人付き合いにおいて事なかれ主義の掛井。
パートナーの柘は本心で本心で接してほしくて…。


感想・みどころ

自分の容姿にコンプレックスがあったり、
人前に出るのが怖かったり、
人間関係をなるべく円滑に運んでいこうとしたりと、
誰しもいろいろなことを思い煩っている。

特に高校生なんかは、他人からしたらつまらないようなことを気にしてしまう。
そんなこんなを「なーんだ」って思えるようになることが、
成長すると言うことなのかもしれない。

それにしても、ときおり見せる二宮の怖さがいい!
この巻は主人公の夏はちょっと影が薄い。

「音楽が鳴っているのに ――踊らないなんてばかだ」

2012-03-11(Sun)

ヤマシタトモコ『BUTTER!!!』②

BUTTER!!!(2) (アフタヌーンKC)





あらすじ

GW合宿、夏と端場のペアはしっくりいかないままだった。
しかし、二宮の「呼吸を感じる」、「相手がどう動きたいか感じるの」というアドバイスで、
次第に息が合うようになっていく。
夏は一緒に踊る楽しさ(夏いわく「合体」の楽しさ)を知る。

だが、夏はプロのダンサーの見てる前で転んでしまい、
それをきっかけに踊れなくなってしまう。

ダンス部は文化祭へと動き始める。

感想・みどころ

2人でダンスを踊る楽しみを知った夏。
とにかく楽しくて仕方が無い。
それはダンスをしてるとき以外にも影響する。

たとえば合宿の夕食を写真にとって、
「いーじゃーん …楽しいんだもん!!」なんて言ってしまう。
つまりなにか1つでも楽しいことがあると、
それ以外のことをしてても楽しくなっちゃうということだ。

大切なことは、失敗しても、恥をかくことがあっても、とにかく楽しむこと。

「…100出して楽しくないわけないし楽しかったら悪いわけないし楽しくなきゃダメ…」

2012-03-10(Sat)

ヤマシタトモコ『BUTTER!!!』①

BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)




あらすじ

高校に入学した荻野目夏は、ヒップ・ホップダンスにあこがれてダンス部に入部する。
しかしそのダンス部は、ダンスはダンスでも社交ダンス部だった。

一方、アニメオタクの端場は中学校からの同級生に勝手に入部届けを出され、ダンス部に入部するはめに。
退部したくても、学校の規定で最低1学期は在籍しなければならない。

ひょんなことから社交ダンスをすることになったが、ダンスの楽しさに目覚めた2人。
正反対の性格の2人は無事にペアを組むことができるのか。


感想・みどころ

社交ダンスマンガ(しかも高校生)、という設定が斬新。
スポ魂とちょっと違った展開をしているのは、キャラクターのせりふに特徴があるからだろう。

そのキャラクターは、夏と端場以外も個性的。
同じ新入部員の掛井涼は宝塚好きのイケメン、柘百合子は長身のちょっと暗いかんじの女の子。
いつもニコニコ顔の部長、高岡始に、副部張で部の創設者の二宮和美。
副部長の二宮は一見まじめそうだが、一癖ありそうな性格。

ダンスを場面もあるが、どちらかと言えば部活を通しての心の交流がメインのようだ。
今後どういう風に成長していくのか(とくに端場)が楽しみ。
青春してるなぁ~、って思える作品。

「バッ、バッ、バターになっちゃいますっ!!」

2012-03-07(Wed)

五十嵐大介『そらトびタマシイ』

そらトびタマシイ (アフタヌーンKCデラックス)




あらすじ

五十嵐大介の短編集

「産土」:オールカラーの小品

「そらトびタマシイ」:フクロウの雛を踏み潰してしまった厨戸真貴。
その日から、体が次第に鳥になっていく。

「熊殺し神盗み太郎の涙」:親を熊に殺され、「神懸り」と言われた怪力で熊を殺した少年、太郎。
村の子供たちから「熊殺し」としていじめられ、村を去っていく。

「すなかけ」:朝寝坊をし、学校に行かずに電車に乗って海までやってきた鎌澤ひとみ。
そこで出会ったからだから砂の出る女性球子と似顔絵描きのイトー。
ひとみは彼らと一緒に暮らし始める。

「le pain et le chat」:しがないパン屋にパンを盗みに入った少女まなみ。
親が蒸発し、拾った子猫のために必死に生きる。

「未だ冬」:幻のデビュー作。


感想・みどころ

少し不思議でちょっぴり怖い話もある短編集。
話の舞台となるのは都会であったり、山奥の田舎であったり、
海辺の小さな町であったり、さまざま。
ここで描かれる少し不思議で現実離れした出来事は、
ぼくらの生きる世界と薄皮一枚隔てたところにあるのかもしれない。

そしてそこで描かれるのは、生きるということ。
そして他人との出会いによって、目に見えた変化ではないけれど、
ちょっとだけ変わる、成長するキャラクターたち。
この少し不思議な短編では、人とのふれあいというテーマが貫かれている。

巻末の作者による「“食”から見た作品解説」も必見。

2012-03-04(Sun)

五十嵐大介『魔女』(第1集、第2集)

魔女 1 (IKKI COMICS)




あらすじ

魔女にまつわる4編の幻想奇譚集。

「SPINDLE」:遊牧民の少女シラルは首都を目指して旅をするが、強力な魔力を持ったニコラによって首都は危機的な事態に。

「KUARUPU」:熱帯雨林に住む呪術師クマリは、森の開発にやってきた男たちに恋人を殺され…。

「PETRA GENITALIX」:北欧の山中に一人で暮らす「大いなる魔女」ミラとアリシア。宇宙空間での事故が彼女たちにもたらす運命。

「うたぬすびと」:退屈な日常を飛び出して南へと向かう船に乗った女子高生のひなた。その船中で謎の女性、千足と出会う。


感想・みどころ

強力な力を持った魔女たち。
その力は時には人類を救いもするが、人々に破滅をもたらすこともある。
それゆえに魔女たちは人々から恐れられ、気味悪がられ、迫害される。

『魔女』の中でスパイスとなっているのは、少女の存在だろう。
強大なニコラに立ち向かう純粋な少女シラル、
ミラに助けを求めておきながら、
彼女を差別する大人たちに対して異議を唱える少女アリシアの姿に、
胸が熱くなる。

五十嵐の絵は独特のタッチで描かれる。非常に細く繊細な線で描かれた絵は、幻想的な雰囲気をかもし出す。

「視る準備はできている?」


2012-03-03(Sat)

そんなわけで始めます

そんなわけで、このブログでは読んだマンガ(コミック)のレヴューをしていきます。
はじめのうちは過去の作品が中心になると思いますが、新刊が発売されたらその都度紹介していきます。
簡単にあらすじを紹介して、感想や見所なんかを書いていくかたちでやっていきます。
どんな作品がメインになるか、ちょっと箇条書きしてみます。

・中高生以上向け
・少年(青年)、少女(レディース)両方とも
・コテコテの恋愛ものはあんまり無いかも
・基本的に好きなもの(当たり前ですね)

まぁこんなとこですかね。

プロフィール

ももんが

Author:ももんが
しがない20代男子です。

マンガのジャンルは問わず、いろいろ読みます。

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